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Artist's commentary
AR-10 LMG/ポルトガル・カービン
ユージン・ストーナーの設計らしく、総勢10,000挺ほどしか存在しない割に派生型がうようよしているAR-10ですが、その中で最もぶっ飛んだ形態を持つと思われるのがこのAR-10ベルトフィード・マシンガンであります。
本体に関してはベルト式給弾機構を備える以外は原型とさほど変わりないですが、このタイプは更に航空機関砲が用いるようなフレキシブル型のフィードシュートを銃本体左側面の給弾口に取り付けてあり、背中にしょい込んだバックパック式の弾薬箱から連続給弾して弾幕を形成するというまことに侠気あふれる設計がなされております。
この機構はベトナム戦争中にチャイナレイク海軍武器センターがM60を元に試作した魔改造射撃システム、通称"デスマシーン"とほぼ同一のもので、鍛造とはいえアルミ合金製のスリムな、しかも通常型より開口部が増えて剛性が低下しているであろうレシーバーでそんな芸当をしてぶっ壊れないのかちょっと心配ではありますが、ストックレスのデスマシーンとは異なりしっかり肩付けで射撃が可能、しかも部品を組み替えれば即座にライフルに戻せるという汎用性の高さもあってなかなか優秀なように思えます。
短い方はオランダのA.I.(アーティラリー・インリッチンゲン)社がフルサイズのAR-10のバレルを短縮して製造したポルトガル・カービンタイプで、二段式ハンドガードが一段になり見た感じ10センチ強ほど短くなってるようです。フロントサイトポスト側面のガスレギュレータがなくなってるので本来のライフルグレネードの運用能力はないはずなんですが、ハイダーは擲弾ソケット兼用の長大なものが付いたままになっています。もっと短くできるのでは…?