未明、夜汽車が峠を下りてくる。青い機関車に導かれ、ゆっくりと、しかし着実に。麓の駅に辿り着き、それが解放される刹那。荒々しくも繊細な空気振動の変化が、静寂だった構内を支配する。
<span style="color:#7f7f7f;">初出:『音響少女 -Duo-』(白夜書房)</span>
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