Artist's commentary
千雪さんの趣味って…
「着てきてくれたんだー❤その衣装めっちゃそそるねぇ~」
「ありがとう、ござい…ます…。その、気に入るかと…思って…こういうの」
隣に座ってきた女に、すかさず腕を肩へと回す男。女もまた、男にされるがままに体重を預けた。
「へぇ~、自分から提案して…ねぇ。俺に着たとこ見せるために?ってか、"俺と着ながらヤるために"?」
頬を朱に染め、無言で頷く女。
その視線は男の股間に芯が入ったのを見逃すことなく、ゴクリ…と細い喉が鳴った。
「ははっ、ヤるためのダシに芸能活動を使われるなんて、あのプロデューサーも可哀想になぁ~」
「もうっ、それは言わないで…最初は本当に、純粋な気持ちで楽しんでいたし、今だって…」
「あの二人と一緒なのは楽しい…だろ?わーってるって!プロデューサーに男として魅力を感じなくなった、ってだけだもんな❤」
布越しでも──否、"布越しだからこそわかる"大ぶりの双乳を男が乱暴に揉みしだく。
「プロデューサーさんは関係ありませ…っはう❤乱暴にしないで…っ、衣装が崩れちゃう…」
「乱暴にされるのが好きなんだろ?千雪はさ」
「そんなの…っ、誰のせいだと思ってるんですか…んっ❤」
白い肌にじわりと汗が滲み、女──桑山千雪の吐息が甘く、濃くなっていく。
「やっ…ダメ、この後もフェス…残ってるのに…」
「俺が審査してんだからラクショーでしょ。にしても傑作だったなぁ~犬の真似!『わん❤』だってよ♪」
「恥ずかし…っ、プロデューサーさんにも笑われちゃったんですからね、あれ!いくら貴方の命令だからって…」
「クク…ッ、そう怒るなって、後で真似どころか、雌犬そのものになるんだからさ❤これ、今夜のホテルの場所と部屋番ね」
(雌犬…そのもの…❤)
男からメモを渡され、数時間後に控えた情事を想起してかピクンッ、と腰を震わせる千雪。
濃いめのルージュが引かれた唇は、男のものと同じ笑みを浮かべていた。